FEATURE

最新の照明技術と異素材との出会い
暮らしを豊かにする照明を開発してきたSWANが、2012年から心地良いあかりをテーマに展開するブランドが「Another garden」だ。日々進化する照明技術と新しい素材の組み合わせで、さまざまなシーンに対応するこれまでにない照明を提案し続けている。LEDという現代のあかりを用い、メイド・イン・ジャパンのこだわりで丁寧に作られたAnother gardenの照明について話を聞いた。

「心地の良いものを最新のテクノロジーで」との考えをもったブランドになります。お客様にとっての心地のよい空間づくりのお手伝いができればという思いで製品ラインナップを考えています。
2012年にスタートしたブランドで、LEDの光源が一般的になりつつあったタイミングです。LEDが登場するまでは電球や蛍光灯があり、それにカバーをかぶせるというある種の制約の中でするのが照明のデザインでした。それがLEDが光源になることで、LEDと冷却装置、そして電子回路を収めることがクリアできれば自由なデザインが可能になりました。
木などこれまであまり使われなかった素材も照明に使いやすいといろんな可能性がでてきました。LEDを扱えるインテリア照明をつくっている会社は、他にはあまりありませんでしたので、新しい素材と最新のテクノロジーを組み合わせという、弊社ならではのもうひとつのコンセプトに繋がっていきました。
はい。弊社では2008年からLEDを光源にもつインテリア照明を世に送り出してきました。温度条件など厳しい部分はあったのですが、実直なものづくりと技術を革新していくことで、照明にはこれまであまり使われてこなかった素材を組み合わせることで、心地良い空間づくりのお手伝いができるという自負がありました。

文字通りもうひとつの庭という意味合いなのですが、ガーデンには心地良い場所というイメージもありました。それとこれまであまり使ってこなかった木という素材に対する温かみという意味合いも込めています。それぞれの世界観をつくることで、お客様へ伝えたいメッセージを明確化するという意味合いもあります。
アナザーガーデンの中では3番目に生まれた製品で、弊社では木を使った初の製品で、天井直付けのスポット照明です。考え考え抜いて製作した製品になりますので、私どもにとってもとても愛着のある製品です。
スポット照明には通常ユニバーサルジョイントといって金属の関節を使うのですが、それだと動かしたときに素材の音がどうしても気なってしまいます。シェードには回転鏡の構造を取り入れたり、それまでハード気味な天井照明を、木とLEDを使うことでソフトに使えるものをつくりたいと思って開発しました。
最新のテクノロジーという点でいえば、リモコンを使って無断階で光を調整できるようにしたり、薄型のシェードといったLEDならではの機能とデザインを採用しています。表面的にはソフトさを落ちながら、中はきちんと最新の技術で固めるということにトライした製品です。
はい。その部分は大切にしています。
これまでなかったという声や、女性からは可愛いという声もいただいています。それとLEDに関してはこの製品が出るまでは、ただの白い光源でしかなかったのですが、家具にもインテリアにも合うソフトな製品ということでお客様には好評をいただいています。2014年の発売以来、今もロングセラー商品になっています。
照明と一括りでいえば、オフィスにあるものもご家庭にあるものも同じなのですが、作る側の私たちにとってはまったく違うものです。「CRUX CEILINGLIGHT」の木は家具、LEDは電気的な過程で作られます。弊社は自社でものづくりをしている会社ですので、その二つを一緒にやっているところに特徴があります。容易にみえますが、二つの価値観をもったマテリアルを同じところで管理するのは思いのほか大変です。製造工程もそうですが、コードを見せずにシンプルに美しくというところにもこだわっています。

弊社ではAnother gardenのラインナップにもありますが、LEDの電球にも力を入れているのですが、電球を取り付けるソケット自体を持っていないというお客様の声がたくさんありました。ですがただ単に器具をつくっても弊社らしくないと考えた時に、植物というものに注目しました。というのも2010年以降、インテリアショップで植物を多く見かけるようになりましたが、吊るすような植物も出てきた中で、グリーンが光ったら面白いのではないかと思いボタニックのシリーズが生まれた背景があります。
ありがとうございます。これは光源がLEDになることで可能になったデザインですが、白熱球ですと光源が熱くなり、何かと合わせるということ自体が不可能です。熱が少なく省エネルギーで長寿命なLED電球ができたことで可能になりました。LED電球にガラスシェードをカバーし、その中にフェイクグリーンをディスプレイするアイデアは、この照明をフェイクグリーンのデザイナーさん見てくださり、偶然生まれました。フェイクグリーンと組み合わせた製品も発売しています。
昨年発表した「LED SWAN BULB SPARKLER」という電球型のガーランドは、ガーランドとしては普通の照明と同じように電源をとっている世界初の作り込みになっています。こちらの製品もグリーンと組み合わせることで、新しいインテリアとして使っていただけると思います。
これからも「最新のテクノロジーで心地よいものを」というアナザーガーデンのコンセプトを拡張しながら、ただの照明ではないみなさんの暮らしをより豊かにする新しいスタイルの照明を提案していきたいと思っていきます。
